起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

何もないこの街で、仕事を創ることができるのか?

書籍「好きなまちで仕事を創る」に学ぶビジネスを輝かせるためヒント・・・

好きな街には元気であって欲しい。

元気な街と言われると、新しい建物が建ち並び、大きな祭りなどが開催されている街が頭に最初に浮かびませんか?

そして、他の街と比較して、「東京にある店がここにはない」「隣町には新しいホ-ルがあるのにここにはない」「ここには有名な観光地がない」・・・と思ってしまうことが多いのではないでしょうか。

比較すると不思議と「ない」という言葉がどんどんと出てきませんか。

街を元気にするための議論は、「この街には“ない”ものをどうするか」というところから始まりがちです。

そして、「この街を元気にするには、何をすべきか」よりも「何をすれば追いつき、追い越せるのか」という議論が展開されてしまいがちです。

ある町長が嘆いています。

「芸術の街になるために最新の文化ホ-ルを建てた。すると、隣町も新しいホ-ルを作った。近隣の町からも集客できる大型ス-パ-がないので誘致した。隣町も別のス-パ-を誘致しており、同時に開店した。・・・おかしい、個性的な街を作ろうとしているのに、ちっとも個性的にならない」

この町長の発想の原点にあるのは、「個性的な街でなければならない」です。

「芸術の街」も「商業施設」も、街の中にある個性ではなく、街に「ない」ものを外から持ってきて自分の個性にしようとしているのではないでしょうか。

もし、小中学校の演劇が盛んな街で、それを応援するための文化施設を作ったのならば、隣町にホ-ルができても、自分たちの街の個性が損なわれるという意識は持たないでしょう。

他との比較を基に作られた個性は、絶えずその影におびやかされ続けます。

そして、街の外にある基準を追いかけて街を作っていけばいくほど、実は街の個性は薄まってしまいます。

(好きなまちで仕事を創る/NPO法人ETIC偏)

街というのは地域の人たちによって創られています。

本来、地域の人たちの既に「ある」もの、または地域に既にある「資源」などを生かしていけばとても面白いものが出来るはずなのですが、何故か大規模施設などを誘致してしまい、その結果どこも同じようになってしまう・・・、そして地域の個性をわざわざ消してしまっています。

会社でもそうですが、本当の差別化というのは他社との比較などではなく、自社の理念の追求の先にあるのだと思います。

自社の理念に如何に忠実にそして純粋になることが出来るか・・・、ここが問われています。

また、個人レベルでもそうですが、多くの人たちは既に自分の中に「ある」ものを生かそうとせず、自分に「ない」ものを求めようとします。

それでいて個性的であろうとする・・・。

そろそろこの矛盾に気づかなくてはならないと思います。

これからは個人個人が自分の力で仕事を創り出していかなければならない時代になります。

誰かをあてに出来ないということです。

日頃から常に自分の中に既に「ある」ものを数え上げ、生かしていく能力を磨き上げていきたいものです。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。