起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

一日一人のファンを増やせる人

つんく氏(総合エンタ-テインメント事務所TNX株式会社代表取締役社長)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

シャ乱Q」がデビュ-する二年くらい前に、「大阪厚生年金会館中ホ-ル(現・同芸術ホ-ル)でライブをする」という妄想を抱いたことがあります。

そこでさっそくメンバ-やバンド仲間に、「いまから一年後に、厚生年金会館の中ホ-ルでライブをしよう」と話をしてみたのですが、誰も本気でとりあってくれません。

なぜなら、そのホ-ルの定員はおおよそ千百人くらいだったのですが、当時の「シャ乱Q」のファンは五十人か、せいぜい百人くらい。

バンド仲間からすれば、「おまえ、なにいうてんねん、アホちゃうか」というわけです。

でも、それくらいの規模のホ-ルを満員にできないようでは、プロデビュ-するという夢はいつまでたっても実現できないでしょう。

そこで僕は「計画」を発表しました。

具体的には、一年後に「シャ乱Q」のファンを千百人集めなくてはなりません。

そのためには、その半年前にはどこそこのホ-ルで六百人くらいを集めてコンサ-トをやろう。

その三ヶ月前にはあそこのライブハウスに三百人集められるようになろう。

そう考えると直近の一か月後のライブで少なくとも百人は動員する必要があるだろう。

一か月後に百人ということは、メンバ-が五人だから、一人二十人のノルマ。

それを一か月でこなすには一日一人、自分のファンを増やせば大丈夫という計算になります。

つまり、一日一人、お客さんを増やせば、一年後に千百人以上のお客さんの前でコンサ-トができるということです。

これなら簡単です。

繁華街や駅前で「今度ライブをやるんやけど、来てくれる?」と話しかける。

茶店にビラを置いてもらう。

友人にそのまた友人を紹介してもらう。

結局やるべきことを分解していくと、「ビラを配って、ライブに誘う」という、ただそれだけのことです。

才能も必要なければ、ケタ外れの努力が必要なわけでもありません。

メンバ-全員が毎日、地動にせっせと努力すれば、一日一人お客さんを増やしていくことなど、けっして不可能なことではないはずです。

(一番になる人/サンマ-ク出版)

不可能な夢のように見えても、その夢に至るプロセスを解体すると、「ビラを毎日、ただ配るだけ」という誰もが出来る単純作業に行き着いた、とつんく氏は言います。

何かビジネスを始める時、より多くの人々に自分の存在をアピ-ルすることはとても大切なことです。

その時にお金をかけて様々な媒体を利用し、広告宣伝をするのも良いでしょう。

しかし同時に、創業時には自らの力による地道なアピ-ル活動も必要なのではないかと思います。

まずは自分で1000枚チラシを配る、1000人の人に直接話す、1000人の人に電話をする・・・。

食事に行ったら店員さんに名刺を渡す、隣のテ-ブルにいる人にも名刺を渡す、ス-パ-などへ買い物に行ってもレジの人に名刺を渡す、チラシを置いてくれる会社を100社作る・・・、スポ-ツ観戦やライブを見に行った時など、多くの人たちが集まる場所では誤って(?)名刺をばら撒いてしまう・・・、などなど。

考えれば他にも色々と出てくることでしょう。

一日一人ファンを増やす努力をしていけば、一年では365人になります。

そして今度は、この365人を徹底的に喜ばせることに特化していけば、1000人のファンを作ることはそんなに難しいことではないでしょう。

誰もが出来ることを淡々と実行に移していく姿勢・・・、忘れないようにしたいものです。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。