自分の世界を広げる街の歩き方
秋元康氏(放送作家)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・
街に出てからの発想とは、いったん表に出て、その状況の中で何を思いつくかである。
ふだんとはちょっと角度を変えて物を見てみるとか、自動販売機でまだ飲んだことのない物を買ってみるとか、人が集まっているところを覗いてみるとか、そんなちょっとしたことからはじまるのだ。
たとえば、以前、伊豆半島の海沿いの道を車で走っていたときのことである。
なぜか、無数の空き缶が置いてある場所があった。
なぜ、ここに空き缶があるのだろうと考えた。
そこを通るたびに観察していると、渋滞のときに、誰かが自動販売機で買ったジュ-スの空き缶を置いていくことがわかった。
ひとりが置くと、渋滞のときに、同じようにまた別の人間が置いていく。
渋滞でイライラして、缶入りのジュ-スやコ-ヒ-を買って飲んで、ちょうど飲み終わるあたりが、その場所らしいのだ。
そこで、「これを何かに利用できないか?」というのが発想の卵になる。
たとえば、その地点がちょっとした気分転換の場所であるならば、ドライブインやコ-ヒ-ショップを開店したら儲かるかもしれない。
あるいは、ドライブスル-形式のハンバ-ガ-ショップでもいいだろう。
街で見かけた、たった一つの空き缶からでも、発想・企画は広がっていくのだ。
自分の知らないことに興味を持ったり、なぜだろうと立ち止まることをしないと、一日はあっという間に過ぎていく。
せっかくの発想の卵を見過ごすことになってしまうのだ。
A地点からB地点まで行くことは「移動」でしかないけれど、A地点からB地点にキョロキョロしながら行くと、それは「旅」に変わるのである。
(企画脳/PHP文庫)
朝、家を出る・・・。
漠然と会社へ向かうのではなく、「会社に着くまでに面白い企画を一つ見つけよう」と意識するだけで、心がワクワクしてきます。
まるで冒険家になったように、代わり映えのしない通勤ル-トでも今までとは違った視点で物事を見ることが出来るようになります。
そうすると、なぜこうなのだろう、なぜこうなっているのだろうという違和感が鮮明になってきます。
この違和感こそ大切にしなければならないものなのだと思います。
この違和感こそがビジネスの元になるのですから・・・。
バスや電車に乗っていても怪しまれない程度にキョロキョロして人物観察をしてみる・・・。
会話に聞き耳を立ててみる。
また、帰りがけには必ず本屋さんに立ち寄って、今売れている本や雑誌を手にとって、なぜこれらが売れているのか、その背景を自分なりに考えてみる。
また、自分の全く興味のない分野の本を手にとって、どのような人が読むのか勝手に妄想してみる・・・。
たったこれだけのことでも多くのビジネスアイデアのヒントを手に入れることが出来ます。
私たち人間には誰でも平等にビジネスチャンスが与えられています。
そのことに気づけるかどうか・・・、ここが大切なような気がします。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。