起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

コ-チングとは、叱りながら褒めること

一条真也氏(株式会社サンレ-代表取締役社長)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

叱り方の達人として知られる日本電産社長の永守重信氏は、叱るル-ルが三つあると言う。

一番目は、最低でも叱った三倍はアフタ-ケアすること。

永守氏は、そのために叱った部下にはたいてい逆に褒めちぎりの手紙を書くという。

二番目は、叱ったことはすぐに忘れること。

氏は「いくら叱ってもトイレに行けば忘れる」と社内で公言し、いつまでもグチグチ言うことはないそうである。

三番目が、「辞めてしまえ」「辞めます」という言葉だけは禁句だということ。

氏自身は「辞めてしまえ」とは絶対に口にしないと肝に銘じているが、社員は違う。

だから、「辞めます」と言わない環境、準備を万全に整えてから叱るそうだ。

永守氏は、これらのル-ルを無視した叱り方は百害あって一利なしだと言う。

至言である。

今度は褒めることだが、氏は、口で叱って文章で褒めるという。

つまり、褒めちぎりの手紙を書くのだ。

叱ったことは後に残さず、褒めたことはいつまでも残るようにしておく。

なぜなら、この手紙を本人が10回読めば10回、20回読み返してくれれば20回褒めたことになるからである。

また、しょっちゅう顔を合わせている社員であっても、手紙を直接渡さずに、ポストに投函して自宅に送ることもあるという。

これをやるのは主として妻帯者や家族と同居している社員だ。

最初に手紙を受け取るのは社員の妻や両親で、「社長から手紙をもらった」ということで家族の関心が集中する。

開いてみると褒めちぎりの内容だから、家族にも胸を張って公開できる。

他にも、叱った社員と仲のよい同僚に、「今日、彼を叱ったんだが、仕事も熱心だし見どころもある」と耳打ちして、社長が頼りにしていることを遠回しに本人に伝えるという方法もある。

本人にストレ-トに褒め言葉をかけるよりも、妻や親、同僚などを通じて間接的に褒めるほうが数倍の効果があるのだ。

孔子とドラッカ-/三五館) 

叱るという行為は愛の行為の一つであり、その根底には相手のためという思いやりの気持ちがなければなりません。

自分のために部下を罵ったり、怒鳴りつけたりすることは叱るとは言えません。

自分の欲求不満を吐き出しているに過ぎません。

ところで、この「しかる・ほめる」のバランスは上司にとって頭の痛い問題の一つであると思いますが、全体を10とすると、ほめるを8、しかるは2の割合が良いのではないでしょうか。

そして、叱るという行為をさらに生かすためには、まずは褒めるということが仕組化されているかどうかが大切になるように思います。

社員の入社記念日、誕生日、結婚記念日などをしっかりと把握し、その時々のメッセ-ジを用意しておく・・・。

そしてさらには、社員に対して平素から歓喜させる言葉、感動させる言葉、感激させる言葉を用意し、投げかけておく・・・。

社員に対しての“思いやり”をこのように具体的な形にしてこそ、叱るという行為が生き、社員の力を引き出すことに繋がっていくのだと思います。

また、叱る基準を独自に設定しておくことも必要でしょう。

部下を持つ人間にとって、「しかる・ほめる」は永遠の研究テ-マの一つですよね。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。