「毎日がつらい」を作り出している正体
石田淳氏(株式会社ウィルPMインタ-ナショナル代表取締役社長)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・
自分自身の「気持ち」を記録する心の計測を行うと、ある傾向に気づくはずです。
たいていの人が、「自分は、つらいことがすごく多いみたいだ」と感じるのです。
本当はつらいことと同じくらいか、あるいはそれ以上に楽しいことがあるはずなのに、つらいことばかりにフォ-カスしてしまいます。
これは「認知のゆがみ」によるものです。
私たち人間には動物とは違う特性がいくつかありますが、その大きな要素が「マインドト-ク」です。
マインドト-クは無意識のうちに脳に流れている言葉で、その数は1日に7万語にも達すると言われています。
しかも、そのほとんどがネガティブなものです。
たとえば、「ああ、イヤだな」「なんか不安」といったある程度形になったものから、もっと漠然としたものまで含まれます。
いずれにしろ、年がら年中ネガティブな言葉が頭の中をよぎっているために、どうしても事実よりも悪い方向へ物事を捉えがちになるのです。
この「認知のゆがみ」がひどくなると、日々はただつらく、苦しいものでしかなくなってしまいます。
マインドト-クによって認知のゆがみを引き起こしている私たちは、そのゆがみを正していかない限り、充実した人生を手に入れることができません。
「楽しいことよりつらいことがはるかに多い」という間違った思い込みから抜け出すためには、かなり積極的に「良いこと」を思い出す必要があります。
そこで、教えているのが、毎晩、寝る前に「今日あった3つの良いこと」を書き出してみるというものです。
「たったそれだけ?」と思うかもしれませんが、実際にやってみると簡単ではないということがわかります。
認知がゆがんでいる私たちは、1日を振り返ってみると、不思議と、失敗したことや、叱られたこと、うまくいかなかったことばかりが蘇ってくるからです。
契約が取れたわけでもない。
大笑いするようなこともなかった。
そんなふうに後ろ向きなことばかり浮かんできます。
それは「良いこと」のレベルを高くしすぎているからです。
もっと些細なことでかまいません。
仕事が思ったより30分も早く終わった。
ランチのス-プがおいしかった。
それくらいの「良いこと」で十分です。
こうして「良いこと」のハ-ドルを少し下げてみるだけで、日々にいくつもある喜びや楽しみに気づくことができます。
ハ-ドルを上げすぎて幸せを見逃しているから、「今日もつらいことばかり」になってしまうのです。
「3つの良いこと」を書き出すことで、自分自身を肯定的に捉える習慣を身につけてみてください。
(なぜ一流は「その時間」を作り出せるのか/青春出版社)
今、人生が辛いという人は、人生をネガティブに見ることを訓練し続けてきた人・・・。
長い時間をかけて培ってきた技術でもあります。
しかしながらこのネガティブに見る技術をいくら磨いていっても不安を払拭することは出来ないでしょう。
どんどん人生をつまらないものにしてしまうことでしょう。
そろそろ辛いのはもういいかなと思い始めたのなら、新たな別の習慣を選択し、実行すれば良いわけですよね。
今まではネガティブに見ることを習慣としてきたわけですから、今度はポジティブに見ることを習慣にすれば良いわけです。
そのための具体的な方法としては、夜寝る前に「良いことを3つ探す」という習慣も良いですし、想念観察日記をつけるのも良いでしょう。
さらには、一定期間意識してポジティブなことだけを見、聞き、話すということも良いでしょう。
もちろん新たな習慣を身につける・・・、つまり無意識の言動にするには、ある一定期間の意識的な言動の積み重ねが必要ですが、これは選択し続ければ誰にでも可能なことです。
この瞬間から、今ないもの、今持っていないもの、今出来ないことに意識を向けるのではなく、今あるもの、今持っているもの、今出来ることに意識を向ける・・・。
最後にマザ-テレサの珠玉の言葉をどうぞ・・・。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。