起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

「桃太郎理論」

神田昌典氏(株式会社ALMACREATIONS代表取締役)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

プロジェクトが進行する過程においては、特徴的な四つの役割が生じていることに気づく。

その四つの役割を理解するためには、昔話の『桃太郎』になぞらえるとわかりやすい。

実は、プロジェクトが進行する過程で、チ-ムメンバ-に宿る役割は、桃太郎に登場する「桃太郎」「イヌ」「サル」「キジ」の四つのキャラクタ-を理解すれば、あなたは、プロジェクトを進める過程で生じるさまざまな課題に適切に対処できるようになる。

桃太郎は、鬼が島に鬼を退治しにいくことを決意し、旗を掲げる。

ビジネスに置き換えてみると、桃太郎は長期的なビジョンを持ったリ-ダ-である。

世の中を変革する「起業家」の象徴とも言える。

桃太郎が旗を掲げていると、「キビ団子をひとつください。お供しましょう」と最初に現れるのが、イヌである。

イヌは「実務家」の象徴だ。

目標を実現するために現実的なプランを策定し、実行していく能力に長けている。

桃太郎だけだと「鬼を倒す」というビジョンも旗を掲げるだけで終わってしまうのだが、そこにイヌが加わると、その夢の実現のために、「今何をやればいいのか」ということを明確にしはじめる。

企業で言えば、リ-ダ-の右腕的存在だ。

次に現れるのが、サルである。

サルは知恵に秀でていて、企業における「管理者」を象徴する。

実務家であるイヌが立てた計画に穴はないか、もっと規則正しく、効率よくできる方法はないかと考える。

繰り返し起こる出来事については、システム化しようと、精力を傾ける。

会社の中では、経理やシステム担当者が、この位置づけである。

最後に現れるのがキジであるが、この役割を理解するために、「桃太郎」「イヌ」「サル」の関係性について、もう少し説明を加えておこう。

桃太郎、イヌ、サルは、それぞれが秀でた能力を持っているが、その能力を適切なタイミングおよび適切なバランスで使うことができると、プロジェクトは問題なくスム-ズに実現に向かっていく。

しかし、そのように能力をコントロ-ルするのが、非常に難しい。

なぜならば、それぞれの能力がぶつかり合ってしまうからである。

この対立する才能同士を、まとめていくために必要とされるのが、キジである。

キジは、プロジェクトの進行を長期的な視野から効率化することができる。

チ-ムメンバ-が対立する前に、それぞれの立場を立てて、うまくまとめ上げたり、根回しをしたりすることに秀でている。

(全脳思考/ダイヤモンド社

著者の神田昌典氏は言います。

・導入期には、事業を離陸させるために、起業家(桃太郎)が活躍する。

・成長期前半には、事業を軌道に乗せるために、実務家(イヌ)が活躍し、起業家(桃太郎)がサポ-トする。

・成長期後半には、事業を安定化するために、管理者(サル)が活躍し、実務家(イヌ)がサポ-トする。

・成熟期には、次の成長サイクルをつくり出す人材を育てるため、統合者(キジ)が活躍し、管理者(サル)がサポ-トする。

会社とはまさに様々な人が集い、新たな価値を創造していく場所・・・。

同じような人材を集めて事業展開を図るよりも、多様性に富んだ人材を活用して事業展開を図っていく方が面白い展開を生むことは必至。

意外と日本社会は異質を排除するような風潮がありますが、社長はじめ社員一人ひとりが「人間は一人ひとり違うものである」という認識をしっかりと持ち、その違いを組み合わせることが大きな成果を生むのであるということを肝に銘じた方がいいですよね。

そうすれば余計な摩擦を生むこともないでしょうし、また、会社がうまく回らなくなるなんていうこともなくなることでしょう。

会社も生命と一緒で、本来は良い方向へ、さらに良い方向へと向かうもの・・・。

その流れに乗っていくためにも全体を見渡すことの出来る視点、また、今自分が何処にいるのかということを見通す眼力が必要ですね。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。