起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

「結果」と「プロセス」のどちらが大事か?

村山昇氏(人財教育コンサルタント)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

この問いに対し、「それはどちらも大事でしょう」と答えるのは簡単です。

が、そこで考えを止めてしまうと深くを見つめることができません。

そこで私は、あえて次の観点を重要視したいと思います。

「真に人をつくる」のは、プロセスである。

結果は確かに人を自信づけ、歓喜をもたらします。

その一方で、人を惑わしたり陥れたりもします。

「結果はウソを言うときがあるが、プロセスはウソを言わない」と言い換えてもいいかもしれません。

このあたりを考えるうえで、プロとして勝負の世界に生きる人たちの考え方は、とても参考になります。

彼らは、勝ち負けという結果を厳しく問われる仕事をしていながら、それでもプロセスの重要性を口にするからです。

プロ野球メジャ-リ-ガ-、イチロ-選手は、次のように言っています。

「結果とプロセスは優劣つけられるものではない。

結果が大事というのはこの世界でこれなくしてはいけない、野球を続けるのに必要だから。

プロセスが必要なのは野球選手としてではなく、人間をつくるうえで必要と思う」

これは一般のビジネスパ-ソンについても、まったく同じように当てはまります。

会社員であれば組織から与えられた業務目標や事業目標があり、それを個々が達成することによって、会社は存続し、給料をもらうことができる。

また、自分の能力より少し上の目標を立て、それを達成することで自分は成長する。

ただ、組織のなかで結果を出すことのみが絶対化すると、周囲との調和を図らない働き方や不正な手段による達成方法を生み出す温床となります。

また、働く側にとっては、それが続くと、遅かれ早かれ消耗してしまう。

結果至上主義は多くの問題をはらんでいます。

イチロ-選手はこうも言います。

「負けには理由がありますからね。たまたま勝つことはあっても、たまたま負けることはない」

「本当の力が備わっていないと思われる状況で何かを成し遂げたときの気持ちと、しっかり力を蓄えて結果を出したときの気持ちは違う」

プロセスが準備不足であったり、多少甘かったりしたときでも、なにかしらプラスの結果が出てしまうときがある。

そうしたときの結果は要注意です。

結果におごることなく、足らなかったプロセス、甘かったプロセスを見直し、次に向けて気を引き締めてスタ-トすることが必要です。

(プロセスにこそ価値がある/メディアファクトリ-)

「結果」と「プロセス」とどちらが大事かというと、もちろん両方とも大事であることは言うまでもありませんが、著者の村山昇氏はこの「結果」と「プロセス」という概念に様々な視点を投げかけて読者を深い思考へと誘ってくれます。

村山氏は言います。

「結果を出して成功者になりたい、それは“自己実現”なのではなく、“利己実現”ではなかったか」と・・・。

私たちは何のために結果を出したいのか・・・、もう少し深く考えてみる必要がありそうです。

さらにサッカ-選手の三浦知良氏も「かなったか、かなわなかったかよりも、どれだけ自分ががんばれたか、やり切れたかがいちばん重要」、「成功は必ずしも約束されていないが、成長は約束されている」と語っていますが、物質的成功という結果も大切ですが、精神的成長という結果も大切であることを忘れてはいけません。

スポ-ツの世界でもビジネスの世界でも結果を出さずに生きていくことは出来ません。

しかし、人間を創り上げていく上でプロセスも同じように大切でしょう。

『「真に人をつくる」のは、プロセスである』・・・。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。