仕事の流儀
金本兼次郎氏(寛政年間創業のうなぎ屋「野田岩」五代目)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・
(プロフェッショナル仕事の流儀オンラインより)
【常に同じ仕事をする】
きょうは体がだるい、イマイチ気分が乗らない、心配事がある。
誰でもそんな日はあるだろう。
しかし、金本は厨房に私情を持ち込まない。
自分にとっては何百匹のうちの1匹かもしれない。
しかし客にとっては、唯一のうなぎ。
だからこそ、いかなる時も全てのうなぎに全力で臨む。
【仕事に“美しさ”があるか】
仕事とは、美を追求することだと金本は考えている。
うなぎを美しく焼き上げることはもちろん、下準備の“裂き”にまで美を求める。
まな板の前にした立ち姿はキリっとしているか?
包丁の動きは流れるような曲線を描いているか?
そして、その美を生み出すのは、全力で仕事に向き合う心構えだと言う。
決して客には見えることはない努力の積み重ねこそが、極上の料理を生み出すのだ。
【仕事を“作業”にしない】
例えば「背びれは5ミリ幅で切り取りなさい」と指示された場合、その時にどう考えるか、が職人として大成するかどうかの分かれ道になるという。
何も考えず、ただ言われた通りに5ミリ幅に切っているのでは、機械と変わらない「作業」になってしまう。
だが、ヒレに付いた小骨を除くために5ミリの幅が必要なのだ、と意味を考え実行すれば「仕事」になる。
全ての工程の意義を自分なりに考えることが大切なのだ。
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金本兼次郎氏の言葉以外にも、仕事に臨む上で是非、参考にしたい時計作りの職人の言葉があります。
「時は神がつくったもの、その時を刻む時計をつくるということは神に仕えること、だから毎日、早起きして規則正しい生活をして身を清めていなければならない。
そのような毎日の暮らし方が心身を浄化し、わずかな狂いもない時計をつくることができる」・・・。
この時計作りの職人の姿勢は我々ビジネスパ-ソンも大いに見習う必要があるのではないでしょうか。
夜遅くまでダラダラとお酒を飲んで朝起きることが出来ない・・・。
いつも心配事を抱えている・・・。
今の季節は暑い時期ですが、暑いからといって平気で身なりを乱す・・・。
これでは本当に良い仕事など出来るはずがありません。
まずは仕事の姿勢から改めてみる・・・。
おそらくここから、仕事を俯瞰する眼が養われ、面白み、また自分なりの美を発見することが出来るようになるのでしょう。
どのような仕事でも先に自分が仕事に合わせていけば、いつかは必ず仕事からとてつもないご褒美を頂けるように思います。
そんな“仕事人”こそ目指していきたいものです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。