「ゼッタイ会いたくなる人」の条件
成毛眞氏(元マイクロソフト社長)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・
みなさんは、有名人や地位の高い人とは簡単に会えない、とあきらめていないだろうか。
確かに、昔は知り合うチャンスがめったになかった。
アポを取ろうと申し込んでも、その前段階で断られるのがオチだった。
手紙を書いて、本人に読んでもらえれば相当なラッキ-だった。
しかし、今はメ-ルがあるし、相手がブログやツイッタ-をやっているならコメントをつければいい。
フェイスブックをやっているなら、思い切って友達申請を出してみればいいだろう。
知り合うチャンスはいくらでもある。
私の場合、フェイスブックではリアルな知人だけではなく、知らない人とも友達になっている。
その基準は、面白いかどうかだ。
今までに会ったことのないユニ-クなタイプだとわかったら、即座に友達申請を受け入れる。
ただし、やみくもにアプロ-チすればいいというものではない。
肝心なのは、読んでもらえるような文面を書くことだ。
拝啓と時候の挨拶から始まり、真面目に自己紹介をして一度会ってくださいと書いても、最後まで読んでもらえないだろう。
私なら、時候の挨拶で読むのをやめる。
自分の肩書や実績を過度にアピ-ルしているメ-ルなら、なおさら読まない。
仕事の悩みがダラダラ書いてあっても敬遠する。
メ-ルには肩書も実績も必要ない。
ストレ-トに「ファンになりました」と書けばいいのである。
いきなり個人的に会うのは難しいかもしれないが、講演会などに呼んでもらえるかもしれない。
そこから交流が始まる可能性がある。
私も講演会の講師を依頼されることがあるが、即座に引き受けたくなる依頼状と、何の関心も抱けない依頼状がある。
以前、地方の青年会議所からの依頼状に「講演会後、宴会場で仲間がお待ちしています」と添え書きしてあったときは、即座に引き受けた。
地元の若者とその土地の名物を肴にしながら飲む光景をイメ-ジするだけで、心は弾む。
相手が関心を持ちそうな一言を入れるのが大事なのだ。
そのために、事前のリサ-チが欠かせない。
相手の著者やブログをチェックするのは当然だ。
それもただ「いつも読んでいます」ではなく、たとえば「成毛さんのブログを読んで歌舞伎に興味を持ちました。初心者はどの演目を観るのがオススメですか?」などと書いてあったら、私なら喜んで返信するだろう。
私も本や雑誌、テレビなどを見て興味を持った相手に、直接手紙やメ-ルを送ってアプロ-チする。
もちろん手紙には「マイクロソフトの元社長」を強調したりはしない。
肩書で会ってもらおうと思う時点で、自分は魅力のない人間だと認めているようなものだ。
そうではなく、相手の何に関心を抱いたのかを具体的に書く。
相手に「会ってみたい」と思わせるには、自分の存在を証明するのが一番だ。
自分の存在を証明するのは、会社名や肩書ではない。
自分自身の強みである。
強みさえあれば、人を引きつけられる。
どんな世界の人にも会える。
無名のビジネスマンでも、地味な零細企業の経営者でも、強みを発揮し、自分に興味を持ってもらえれば、必ず「会ってみたい」と思わせることができる。
今の自分には何の強みもない・・・。
ならば、何か一つ強みをつくることだ。
それも「中国の少数民族について誰よりも詳しい」「日本百名山をすべて登らずに、しかし見てきた」などというように、ほかの人には真似できないような強みが理想的だ。
それがあなたの武器になる。
(このムダな努力をやめなさい/三笠書房)
どんなに学歴や肩書が立派でも自分の強みがない人は魅力的には映りません。
自分の強みは必ずしも金銭に直結するとは限りませんが、出逢いのご縁を生かすという強力な武器となります。
そして、その自分の強みを知るためには過去の自分財産の棚卸をしてみると良いかもしれません。
好きなことは何か?得意なことは何か?資格は?経験は?人から喜ばれたことは何か?人から勧められたことは何か?などなど・・・。
また一方で、これから生きていくにあたって、自分が興味を持ったものをリスト化して、それを深堀していくことも大切でしょう。
これらはやがて自分にしか出来ないことへと昇華されていきます。
そうなればどのような人にでも“ゼッタイ会いたい”と思われるような存在になることでしょう。
今はどのような人とでも交流が出来る時代です。
しかし、真に交流を図るためには“自分の強み”を知り、それを魅力的なレベルにまで高め続けていく努力をしていかなければなりません。
とはいえ、何も立派なものである必要はないわけです。
「日本酒愛飲家で、日本全国の酒蔵の酒を飲んだことがある」人というのも凄いですし、「食虫植物の魅力を朝まで語ることが出来る」人なんていうのも興味深い・・・。
今後の出逢いのご縁を生かすためにも、他の人が絶対真似出来ないような強みを複数創り上げていきたいものです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。