競争は善ではない
船井幸雄氏に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・
かつて私は著書の中で、「99%以上の確率で、21世紀には競争はなくなる」と書きました。
しかしながら、現在のところ、まだ世界から競争が消えたわけではありません。
しかし、ここしばらくの間で急速に変化していくように思えてならないのです。
その変化とは、存在するものを「敵と味方」に分け、敵を批判し否定し、敵を排除したり、抹殺しようとするよりも、どんな存在につきましてもよいところを見つけ、協調しあい共生する方が、気分もよく効率的でうまくいきます。
企業なら、業績も上がっていくものです。
「悪」を排除するよりも、「悪」を説得し、方向を変えさせるだけで、「強い悪」ほど「素晴らしい善」に変わっていくものです。
また、「世のためになる」ことほど、「思いのほか近い将来に金銭的にも得になる」だけでなく、「幸せになり、生きがいを感じられる」ことに、より多くの人たちが気づきはじめているのです。
いよいよ「競争は善である」というこれまでの大きな常識は、くつがえされようとしているのです。
ともかく、これからは、何が正しいかをマクロに判断し、そのうえでル-ル化し、現実にはレベルに合わせて対処すべきだということ。
そして、世の中の正しいル-ルは「競争は善ではない、むしろ悪である」ことを、今後は1つの常識として知っておいてほしいのです。
(未来への言霊/徳間書店)
ビジネスの世界において競合他社という言葉があります。
この競合他社に負けるということは決して許されず、競争に打ち勝ち、出来るだけ市場占有率を高めることが善であるという考え方があります。
この考え方は『自然界は「弱肉強食の原理」が支配している競争社会である』という考え方に基づいているらしいのですが、現在では実は自然界は競争社会ではなく、共創の社会であるという有力な証拠も数多く見つかっているようです。
そんな中、船井氏は、「競争は善ではなく、正しい環境のもとでは競争は起こらないのではないか」と、このビジネスの社会に疑問を投げかけておられるお一人でありました。
競争とは相手を打ち負かすことですが、共創とは共に創り出し伸びることです。
ビジネス、仕事というのは決して戦争ではないですし、競争原理によってしか成り立たない世界ではありません。
「競争は善ではない、むしろ悪である」・・・、今の時代、しっかりと噛み締めておきたい言葉ではないでしょうか。
私たちの子孫のためにも競争社会より、共創社会・・・こそ目指していきたいものです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。