社員に感動を
松岡浩氏(㈱タニサケ会長)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・
社員に感動を与え続けるのが、真の経営者といわれております。
社員に感動の涙を流させるということでしょうか。
私には、そんな器量がないので、全国の立派な人物の講演テ-プを調達して、社員さんに聞いていただくシステムを作りました。
“人生の生き方“のヒントになるカセットテ-プの貸し出しです。
最初は「社員さん、今日から人生のヒントとなる講演テ-プの貸し出しをやります。ぜひ聴いてください」と発表をしました。
すると社員さんは「社長、もう人生のことまで結構です」と、聴きたくないと固いカ-テンをビシャと閉めてしまいました。
このカ-テンを開けるのは簡単でした。
「このテ-プを聴いていただいたら、粗品を差し上げます」と発表するとサ-ッとカ-テンが開いたんです」(笑)
感動の人生のテ-プを聴いたときに、涙がでます。
その涙はいい涙です。
涙を流した時に、はじめて、この会社に縁があってよかったなあ-と思う。
だから“泣かせる”ということは、すごくいいことなんです。
間違っても『経営者はどうあるべきか』というテ-プは、社員さんには貸してはいけないです。
社員さんが、そのテ-プを聴いて「うちの社長、できが悪いな」ということになりかねません。
カセットテ-プの貸し出しは『人生をどう生きるか』がポイントです。
今は粗品を差し上げておりますが、最近は社員さんのほうから「社長、もうそろそろ次のテ-プは・・・」と言ってくるんです。
この間は、賞与の支給日に、あまりにも良いビデオが入ったので、全員でビデオの鑑賞会をやりました。
社員さんはこのビデオを見て、初めから終わりまで、泣いてくれたのです。
終わった後、私の前へ来た女子社員が「社長、これだけ泣かされたら、今日のボ-ナスどれだけ少なくても文句は言いません」と言うんです。
それぐらい泣かせるということは、凄いことなんです。
社員さんに感動を与えつづける経営、これがいいと思います。
(松岡浩先生ご講演「全社員が嬉々として出社する人生道場を目指して」より)
日本には物凄い数の会社があるのにもかかわらず、自分の会社に社員として来てくれた・・・、何と有り難いことなのだろうと考える経営者がいる一方で、社員なのだから出来るだけこき使おうという経営者も存在します。
前者はどうしたら社員に喜ばれるだろうかと考えますが、後者はどのようにしたら搾取出来るだろうかと考えます。
経営者にはどちらも自由に選択することが出来ますが、後者の会社が長続きすることはまずないでしょう。
会社とは公器と言われています。
自社の利益が社会の利益に繋がっていかないといけないわけです。
その第一歩が社員を大切にする、または感動させるということなのだと思います。
今は会社の存続のために社員を犠牲にする会社があまりにも多過ぎると思います。
自社だけが儲かればいい・・・、そのためには多少の社員の犠牲もやむを得ないというような・・・。
そんな中、如何に社員を輝かせるかということに熱心に取り組んでいる会社もあります。
輝かせるとは社員一人ひとりに自分という存在がどれほど素晴らしいかということを想い出させることでしょう。
そのための引き出しを数多く所有することも経営者の大切な仕事の一つであると思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。