起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

どんぐりの法則

ジャック・キャンフィ-ルド氏(自己啓発作家)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

人はもって生まれた才能を伸ばせば、すくすくとりっぱに成長します。

この真理を、私は「どんぐりの法則」と呼んでいます。

世の中には、自分の思うように人を変えられると思いこんでいる人が多いのですが、実は、人を変えようと思ったら、まず相手が内にどんな種を宿してしるか、見極めることが大切なのです。

木と同じように、人はみな内に種(どんぐり)を宿しているのです。

他人が仕事に満足し、円滑な人間関係を営み、自分に誇りをもてるように指導する場合、「その人のもって生まれたものを伸ばす」ことが大切です。

しかし現実には、これと逆のことをやっている上司が多いようです。

そうした人は部下の中にこの小さな種、どんぐりを見て「どんぐりよ。おまえはなかなか見込みがある。少しばかり指導を受けて努力すれば、やがて大きな杉の木になれるだろう」と言います。

(実は、どんぐりは樫の木以外のものにはなれないのです、ですが、ちゃんと育てれば、りっぱな樫の木になれます)

心得違いをしている上司は、さらに言います。

「どんぐりよ。私はおまえと一緒に仕事をして、おまえが杉の木の技術を身につけるのを手伝ってやろう。

ここに『杉の木のプラス思考』について問いたテ-プがあるから、これを聴きなさい。

それから、この本は歴史に名をとどめる偉大な杉の木たちの伝記だ。

読んで見習いなさい。

それから、私が『誓いの言葉』を書いてやるから、毎日唱えること。

『私は杉の大木だ。私のたくましい枝は万物を覆っている。私は堂々としており、皆に愛されている』」。

ここで読者の皆さんにお尋ねしたいのです。

このどんぐりはどう成長するでしょうか?

読者はきっと一本の樫の木を思い浮かべていることでしょう。

そのとおりです。

ただし、それはヒョロヒョロした頼りなげな樫の木です。

なぜなら、あるがままの自分ではなく、何か他のもの・・・この場合、間違ってもなれるはずのないものになれと、ずっと言われてきたからです。

しかし、もし上司がもっと違った態度で接して次のように考えたとしたら、どうなるでしょう。

「まず、この部下のもって生まれた才能を見極めよう」、続いて「この才能を伸ばすには、どうすればいいだろう」と考えます。

それから、どんぐりに次のような指導をします。

「このテ-プは樫の木のブラス思考について説いたもの、この木は樫の木のサクセス・スト-リ-だから、よく勉強しなさい。

それと『樫の木養成講座』を申し込んでおいたからね。

それから、りっぱな樫の木になるための『誓いの言葉』をここに書いておいたからね」。

同じ指導をするのでも、これだとりっぱに成果が上がりそうです。

なぜなら、その人の天性を伸ばそうとしているからです。

どんな種を内に秘めているかを見極めることができれば、その人のあるがままの姿に価値を認め、すこやかに成長して本領を発揮できるよう手助けすることができます。

(自分の仕事好きですか/ダイヤモンド社

本来はユリになるために生まれてきたのに周りから「バラになれ、バラになれ」と叱咤激励される、もしくはバラ育成方法を強要される・・・。

ユリにとってみればこれほどつらいことはないでしょう。

それでも人材育成においてはこのような愚行が至る所で行われているのではないでしょうか。

新入社員が入ってきます。

上司はなぜ、その対象人物の天性を見極めることなしに指導しようとしてしまうのでしょうか。

なぜ、10年、20年とキャリアがある人と一足飛びに同じレベルになることを求めてしまうのでしょうか。

すぐにでも即戦力に育て上げたいという気持ちはわからないでもないですが、これではあまりにも新入社員さんたちが可哀そうです。

このような上司や先輩は“何のために社員教育をするのか”という根本思想が欠如してしまっています。

会社などで、人材育成を担当している人間は今一度自省しなければならないでしょう。

よく部下のことを「あいつは使えない」などと言っている上司や先輩がいますが、一番使えない人間は自分だと早く気がついた方がいい・・・。

会社に合わせて人材を配置する、人材に合わせて新たな部署を創造する・・・、人を生かすということこそ、かけがえのない大事業でもあり、最高に楽しいこと・・・。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。