準備=覚悟
金本知憲氏(元プロ野球選手)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・
私は、日頃の準備が非常に大切だと思っている。
私のいう準備とは、「覚悟」といいかえてもいい。
野球選手にかぎらず、会社であっても家庭であっても、なにか問題が起こったときにどうにもならなくなるのは、事前の覚悟が足りないからだと思う。
私は広島の広陵高校の出身だが、広陵は野球の名門だから、甲子園を目指してたくさんの新入生が野球部の門を叩く。
けれども、半分以上が退部してしまう。
その理由は、覚悟が足りないからだ。
やめていく部員の多くは、入部すれば最初からグラウンドに出られて野球の練習ができると思っていたようだ。
ところが現実は、まずグランドを30周走らされ、ボ-ルなどなかなか持たせてもらえない。
寮に帰れば掃除や先輩の使い走りが待っている。
ほとんどはそれらに幻滅したり、耐えられなくなったりしたことが原因でやめていくわけだ。
だが、私は高校に入る前からそのくらいはやらされるはずだと思っていた。
それだけの覚悟をしていた。
だから、幻滅したり、耐えられなかったりすることはなかった。
私と同じような覚悟ができていれば、あれだけの多くの人間が部を去っていくことはなかったと思う。
事前の準備なしにいきなり過酷な状況に放り込まれたから、やめざるをえなかったのだ。
なにかを成し遂げようと考えるとき、大切なのは「どうにもならない状況に陥ったとき、どうするか」「何をできるか」なのである。
だから私は、個人としてもチ-ムとしても、つねに最悪の状況を意識的に想定している。
そして、何が起ころうとも、どんな事態に直面しようとも、絶対に気持ちがブレないよう、崩れないよう、前もってそのための準備をし、覚悟を決めておくようにしている。
(覚悟のすすめ/角川oneテ-マ21)
新入社員として会社に入社しても、自分の希望通りの部署に配属されるとは限りません。
そんな時、落胆してすぐに辞めてしまう人もいるようですが、覚悟が出来ている人は、自分の希望通りの部署ではないことにむしろ喜びを感じることでしょう。
希望通りではない部署こそが今現在、自分にとって最善の場所であるとわかっているからです。
ところが、覚悟が出来ていない人は、早急に結果を求めるという傾向があり、この早急に結果を求めるということが実は、自分の夢実現に対して遠回りになることに中々気がつきません。
さらに、問題は出来るだけ避けたいと考えているので、逆に様々な問題を引き寄せてしまうのです。
今までは社内において覚悟のない人でも十分やっていくことは可能であったと思いますが、これからはとても難しくなるように思います。
覚悟を持つということは、あらゆることを前もって想定すると同時に、自分の身に起こったことはすべて最善の出来事なのであると決めるということです。
ここが一番難しいところではありますが、この決心、覚悟が出来た瞬間、問題はなくなります。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。