起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

戻る勇気を持つ

境野勝悟氏(哲学者)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

普通、前に歩くことは、だれにでも簡単にできる。

が、そのままの姿勢で後ろ歩きすることは、むずかしい。

前に走っていくことも、わりあい簡単にできる。

が、そのままの姿勢で後方へ走ることは、ほとんど不可能なことだ。

今日の社会は、だれもが進歩することしか考えていない。

進歩進歩、前進前進の毎日。

汗水たらして、追っかけっこをしてしまった。

結果、みんなが幸福になったのか。

いや、それどころか、無理な進歩をつづけて、危険な崖にぶつかって倒産したり、谷底に落ちて身を失ったりした者も多い。

一歩退けば崖にはぶつからなかったのであろう。

一歩退けば、谷へ落ちなかったのであろう。

現代人は、進歩には強いが、退歩に弱い。

進歩には勇気はいらない。

が、退歩には強大な勇気と工夫がいるものだ。

強烈な意志を持って退歩をすれば、自分の原点に戻れる。

自分の原点に戻れれば、崖っぷちでも谷間でも、しっかりと踏みとどまれる。

道元「禅」の言葉/三笠書房

進歩と退歩、もちろん進歩も必要ですが、今の時代ほど退歩が求められている時はないのではないでしょうか。

私が考える退歩とは、やりたいことではなく、やらなければならないことを優先することです。

物の豊さではなく、心の豊さを優先することです。

成長するから成長しないへ、そして儲けるから儲けないへと舵を切ることです。

本当にこれからの時代は、自分のやりたいことではなく、やらなければならないことを優先させる時期であることを痛感しています。

やらなければならないことというのは今までの“負の思い”を清算させるということでもあります。

それを優先しないことには未来はないことは明白です。

進歩より退歩・・・、強烈な覚悟が必要ではありますが、このような時代だからこそ大いに実践していきたいものです。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。