起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

失敗は新たな創造の種となる貴重な体験

畑村洋太郎氏(東京大学大学院工学系研究科教授)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

失敗は、新たな創造行為の第一歩にすぎません。

その失敗と上手につき合い、うまく活用していくためにも、まずは失敗を恥である、減点の対象であると考えるいまの日本の失敗文化そのものを変えていく必要があります。

失敗を恥や減点対象としても、起こった失敗が隠蔽されて、より大きな失敗へと種を成長させるだけです。

それよりも、失敗の実態をきちんと見すえながら次の失敗が起こらないシステムをつくるべきです。

失敗はいくら何重に防止策を講じたところで必ず起こります。

人の活動に失敗はつきものだからで、人が活動をやめないかぎり、人は失敗とつき合い続けていかなければなりません。

とくに新しい技術を開発したり、未知の世界へ突入したときなど、失敗は当たり前のように私たちの目の前に姿を現します。

むしろ、うまくいくことの方がまれだというのが、現実です。

失敗は、一時的に私たちの心を苦しめますが、じつは発展のための大きな示唆をつねにあたえてくれます。

そして、真の創造は、起こって当たり前の失敗からスタ-トとするということを私たちは決して忘れないようにしたいものです。

(失敗学のすすめ/講談社文庫)

著者の畑村洋太郎氏は言います。

『いまの日本の教育現場を見てみますと、残念なことに「失敗は成功のもと」「失敗は成功の母」という考え方が、ほとんど取り入れられていないことに気づきます。

それどころか、重視されているのは、決められた設問への解を最短で出す方法、「こうすればうまくいく」「失敗しない」ことを学ぶ方法ばかりです』と・・・。

私たちは新たなものを創り出していく時、そこには失敗が必要不可欠であるにもかかわらず、ついつい「失敗することは悪いことである」「失敗することは恥ずかしいことである」といった考え方に支配され、失敗を避ける方向を選択しがちです。

しかしながらこれからの時代に最も必要とされるであろう人物像である創造的人間になるためには、このような考え方を意識的に手放さなければなりません。

「失敗することは悪いことである」から「失敗することは良いことである」へ、さらには「失敗することは恥ずかしいことである」から「失敗することは誇らしいことである」というように・・・。

そしてさらに、組織においても、失敗を賞賛する仕組作り、失敗を全社員で生かす仕組作りが大切になってくることでしょう。

私も「失敗することを楽しめる組織風土」を、他にも「恥をかくことを楽しめる組織風土」を生み出していくことに心血を注いでいます。

代表者はもちろんですが、失敗すること大好き社員、恥をかくこと大好き社員・・・、そんな人たちが大勢集まっている会社こそ最強の会社と言えるでしょう。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。