起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

道徳か算盤(そろばん)か

松岡浩氏(株式会社タニサケ会長)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

明治・大正における経済界の巨人といわれた渋沢栄一の生涯を貫く考えは、道徳と経済の合一でしたが、これを別な表現でいったのが「論語と算盤」です。

この教えを受けて、私が会社を経営するにあたって気をつけているのが、「道徳」を50パ-セント、「算盤」を50パ-セントにするということです。

「道徳」は思いやりで社会正義ややさしさといったものを考える頭、「算盤」とはいかに儲けるかを考える頭です。

双方のバランスが取れているときが、経営はいちばんうまくいくと思っています。

たいていの人は、このバランスが取れていないものです。

「道徳」か「算盤」のどちらかに傾いています。

私の場合、本来は根っからの算盤人間で、放っておくとお金儲けのことばかり考えてしまいます。

ですからできるだけ、「道徳」を勉強するように心掛けています。

99パ-セントは道徳の勉強で、それ以外の勉強はしません。

一方、生まれつき「道徳」の比重が高い人は、お金儲けのことを考える必要があります。

道徳は大切ですが、それだけだと経営はできません。

ここで大切なのは、自分がどちらのタイプかを知ることです。

一般的には、長男は道徳の比重が高く、次男、三男は要領がよくて算盤の比重の高い人が多いようです。

このあたりを見極めて勉強することも、よい会社をつくるうえで重要だと思っています。

(ゴキブリだんごの秘密/松岡浩)

渋沢栄一は日本資本主義の父と呼ばれ、大正5年に「論語と算盤」を著し、「道徳経済合一説」という理念を打ち出した人物です。

その理念は「富をなす根源は何かと言えば、仁義道徳。正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ」というものです。

そして、道徳と離れた欺瞞、不道徳、権謀術数的な商才は、真の商才ではないとも言っています。

そもそも道徳と算盤は自転車の両輪のようなもので、どちらか一方が大きくなってもダメで、双方が同じ大きさであることが望ましいでしょう。

今現在、道徳と算盤のバランスが取れているなら良いですが、どちらかに傾いているようであれば修正が必要でしょう。

商人たる者、お金儲けが仕事ではありますが、道徳と算盤・・・、双方をバランス良く、大きく育てていきたいものです。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。