起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

雁に学ぶ組織の在り方

榎園豊治氏(銀座「六雁」ディレクタ-)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

雁の群れは逆Vの字になって、長距離を休まずに飛び続けます。

一羽だけでは数十キロしか飛べないのに、編隊を組むと何千キロも飛べるのです。

雁が一羽飛ぶと、その後に気流ができます。

この一羽の左右斜め後ろの位置に別の雁が入ると、そこには上昇気流が生じていて、とても楽に飛べます。

それで、逆Vの字形の編隊を組むわけです。

この組み方だと、列の後ろの位置ほど楽に飛べるのだそうです。

この編隊には、左右二列があり、年老いた雁や幼い雁などによって構成される「弱い列」と、丈夫な雁でつくる「強い列」とでなっています。

逆Vの字の先頭を含む「強い列」で、先頭を務める雁は、この群れ全体の目となり、頭となります。

集中力も必要で、エネルギ-の消費も大きく、ずっとこの役割を続けることはできません。

力を出し切ると、最後尾へ退がり、二番目にいた雁が、その後を継ぐといったパタ-ンをくり返し、「強い列」が群れを率います。

そして、その時々の先頭の役割は、群れ全体の運命を左右します。

一方、「弱い列」の方は、そのような位置のチェンジはありません。

弱い雁の中で、やや強い雁から順に並んで飛びます。

風が吹いてくると、「強い列」が、必ず風を直接受け、「弱い列」を風下にし、エネルギ-を消耗しなくてすむようにします。

弱い雁達は、強い雁達に守られて、渡りをやり遂げることができるのです。

では、弱い雁は切り捨てて、強い雁だけで渡りをすれば、より効率的な渡りができるのでしょうか?

実はそんなことはありません。

「弱い列」がない群れは、バラバラに崩壊し、渡りに失敗してしまうのだそうです。

「強い列」と「弱い列」、この左右の二つの翼があって、初めて渡りが成功すると言います。

(一流の職人に学ぶ人つくりの流儀/日本能率協会マネジメントセンタ-)

この雁の話は組織やチ-ム運営を円滑に進めていく上で多くの示唆を与えてくれます。

強い組織、チ-ムとは決して強い人間だけが集まっている集団ではありません。

強い人間、また弱い人間、その中間の人間がバランス良く調和されている状態のことをいいます。

組織において理念がしっかりと共有されていれば異質な者同士が集まる集団ほど多彩な力を発揮するようになるでしょう。

それは自然界を一つの組織、チ-ムとみなしてみるとよくわかります。

また組織やチ-ムを統括するこれからのリ-ダ-はより全体を見渡すことの出来る“タカの視点”を持っていることが重要になるでしょう。

それも“人間の理”ではなく、“宇宙の理”に基づいた視点です。

“宇宙の理に基づいたタカの視点”を持つことによって初めて人を生かすこと出来るようになるからです。

人はこの世に生を受けた以上、自分以外の誰かを一人でもいい、生かすことを義務づけられているように思います。

生かすということは、その人の“個の華”を咲かせるお手伝いをすること・・・。

“個の華”を咲かせるということは、その対象人物を一つのいのちとして観ること、そして輝かせるということです。

そのためにもまずは己自身、生涯鍛錬を心に決め、かつ日々の精進を怠らないようにしていきたいものです。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。