起業は究極の遊び

すべての顧客&社員&取引企業が輝くことの出来る「日本で一番大切にされる会社」「社会にとってかけがえのない会社」「地域にとってカッコいい会社」を創造するためのヒント。 さらには、会社にとって、社会にとってかけがけのないビジネスパ-ソンになるためのヒントのおすそわけ!

面白い仕事があるわけではない

三木谷浩史氏(楽天株式会社創業者)に学ぶビジネスを輝かせるためのヒント・・・

だいたい世の中にある仕事で、初めから面白い仕事なんてそうあるものではない。

ならば、なかなか巡り会えない面白い仕事を探すより、目の前の仕事を面白くする方がずっと効率がいいはずだ。

大学を卒業して日本興業銀行に就職した僕は、外国為替部に配属された。

もう存在しない銀行の話だからはっきり書いてしまうけれど、その部署は同期の誰も行きたがらないところだった。

仕事の大半は単なるペ-パ-ワ-ク、来る日も来る日も書類にハンコを押し続けるような、ル-ティンジョブの典型のような部署だ。

だけど僕は一瞬たりとも面白くないとは思わなかった。

仕事を面白くするのは、仕事の内容そのものより仕事の目的なのだ。

東京の環状8号線をクルマで100周しなさいと言われたら辛いかもしれない。

けれどそれがもしレ-スだったとしたら、話は違ってくるだろう。

どんな仕事であれ、目的を見つけることはできるはずだ。

廊下の雑巾掛けも、もっと上手に拭くにはどうしたらいいかを考え、工夫するのもいいかもしれない。

あるいは足腰を鍛えるために廊下を往復するスピ-ドをどこまで速くできるかチャレンジしてもいい。

書類仕事だって、同じことだ。

僕は、どうすればもっと効率よく、かつ間違いなく処理ができるようにできるかをいつも考えていた。

それは一緒に働いている事務の女性たちがもっとやりがいを感じる職場にするにはどうしたらいいかを考えることでもあった。

その部署に配属されたおかげで、書類のオペレ-ションが事業にとっていかに重要かを学ぶことができた。

その知識は、後に僕が起業する上で強力な武器にもなったのだ。

もし僕が義務感だけで仕事をしていたら、とてもそういう風にはならなかっただろう。

ということは、楽天も存在していないということだ。

面白い仕事があるわけではない。

仕事を面白くする人間がいるだけなのだ。

廊下の雑巾掛けにも喜びを見いだせる人が、僕は真のプロフェッショナルだと思う。

(成功のコンセプト/幻冬舎

4月の華やかな入社式もあっという間に過ぎ去り、5月に突入・・・。

期待通りの仕事に就けた人、全く想定外の仕事に就いてしまった人など、色々な新人さんがいることでしょう。

しかし、「この世の中には面白い仕事があるわけではなく、仕事を面白くすることの出来る人間がいるだけ」ということを是非覚えておいてもらいたいものです。

やりたい、やりたくないに関わらず、今この瞬間与えられた仕事が一番自分にとって必要な仕事・・・。

今此処の与えられた仕事を丹念にこなしていけば自然と運が拓けるようになっているのに、若い時分は中々そのことに気づくことが出来ません。

若い時は往々にして近視眼的な物の見方しか出来ないものですから・・・。

私もこのようなことが理解出来るようになってきたのは30代に入ってからのような気がします。

本当は期待通りの仕事に就けなかった新人さんほど、ツイてる人・・・。

どのような仕事でも、そこに喜びや楽しみを見い出すことの出来る社員こそ、企業にとって本当に価値のある人材です。

このような社員こそ、真のプロフェッショナルと言えるのではないでしょうか。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。